東芝・日立・ソニー統合会社 台湾メーカーとの提携検討

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 東芝、日立製作所、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合した「ジャパンディスプレイ」が当初計画の通り4月1日に事業活動を開始した。大塚周一社長は2日の記者会見で、生産コストを下げるため将来的に台湾の製造受託会社(EMS)と提携する方針を示した。また、次世代表示装置の有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)パネルについては2012年度上期中にサンプルを出荷、13年度をめどに量産する計画を明らかにした。
 
 「ジャパンディスプレイ」は、スマートフォンやタブレットを中心とする中小型ディスプレイ分野において、最先端技術製品を提供するグローバルリーディングカンパニーを目指して、産業革新機構(INCJ)、ソニー、東芝、日立の出資のもと、ソニー、東芝、日立の中小型ディスプレイ事業を統合して発足。資本金は2,300億円。株主構成はINCJ 70%、ソニー10%、東芝10%、日立10%となる。従業員数は6200名。2015年度に売上高7500億円を目標とし、70%を出資する官民ファンドの産業革新機構の株式売却を視野に15年度中の株式上場も目指す。
 
 大塚社長は、2月末に会社更生法の適用を申請した記憶用半導体DRAMの専業メーカー、エルピーダメモリの前最高執行責任者(COO)。